★★★★☆ 星4つ。
古本屋の主人で陰陽師の京極堂こと中禅寺秋彦を探偵役としたミステリ系エンターテイメント。
京極堂シリーズ第一弾。京極夏彦のデビュー作。本作品は、ある病院を舞台にした奇怪な事件を京極堂が鮮やかに解決する話。
この作品を読む前、ニつの先入観があった。一つは本格的ミステリ。もう一つは妖怪が登場するオカルトチックな作品。しかし、この作品は、どちらでもなかった。ミステリの要素は薄いし、奇怪な事件は起こるが、妖怪は話だけで実際には出てこない。
では、何がこの作品をこれだけの長編にしているかというと、京極堂をはじめとする何人かの個性的な登場人物の描写にかなりのページ数が割かれている。特に京極堂の理屈っぽい話は長くて時々嫌になる。ふと去年読んだ西尾維新の「戯言シリーズ」を思い出した。話は全く違うんだけど、西尾維新は、この「京極堂シリーズ」にかなり影響受けてるね。
てなわけで、この作品、ストーリーの進行が遅く、序盤から中盤にかけてちょっと読むのがつらい時が何回かあったのですが、京極先生、文章がうまいですね。中盤以降の特に京極堂の謎解きに入ってからは、だんだん面白くなってきて、さらにラストの数十ページは秀逸だった。
シリーズ第一弾でこの面白さ。そして、今後、何人かの登場人物はレギュラー化して、さらに魅力を増すでしょうから、「京極堂シリーズ」期待出来そうです。
(ただ、読むの時間掛かるんだよなぁ。最近、忙しいせいもあるけど、この本読み終えるのに、半年以上かかってるよ。次の魍魎の匣はさらに長編。どうなるんだ・・・。)